骨盤とは
骨盤とは
骨盤は人間の体の中で最も大きい骨である大腿骨と体を支える脊椎(背骨)の間にあり、上半身と下半身をつなぐ重要な役割を果たしています。
また、骨盤は生殖器や内臓(腸など)を守る役目も果たします。
そのため、骨盤の状態が悪くなると骨格のバランスの崩れ、臓器または全身の不調につながるのです。
骨盤は4つの骨からなっている。
骨盤は仙骨(せんこつ)・腸骨(ちょうこつ)・恥骨(ちこつ)・坐骨(ざこつ)の4つの骨からなり、それぞれに大事な役割があります。
骨盤の真ん中にある仙骨
仙骨は背骨の下部にあたる腰椎と腸骨をつなぐ重要な役割があり、
そのため、仙骨の腰椎と腸骨の関節部分の歪みやズレが体にさまざまな不調を与えるとされています。
また、仙骨の近くには副交感神経系の仙骨神経というのが通っていて、仙骨がずれると仙骨神経が正常に働かなくなり、仙骨の前にある生殖器(子宮や卵巣など)や内臓(胃など)に影響を与え、仙骨を土台にしている脊椎(背骨)もずれてしまい肩こりや腰痛といった症状が出ることもあります。
生殖器や内臓を守る骨盤
骨盤の中には大腸や膀胱、子宮、卵巣などがあり、骨盤によって守られています。
骨盤の中で最も前側に位置する恥骨
恥骨は骨盤の中で前面にあるため、自分で触って確認することができます。
妊娠や出産で恥骨のズレが生じると、痛みを伴う場合があります。
また、妊娠中に恥骨の痛みを訴える妊婦も多いです。
座るときに体を支えるのが坐骨
坐骨は骨盤の中で最も下部にあり、座ったときに座面に接している骨です。
座るときに台座としての役割があり、上半身を支えています。
理想的な座る姿勢は、坐骨の2点で上半身を支えた姿勢です。
足を組んだり、横向きに座ったりすると坐骨の1点で体重を支えることになり、骨盤のゆがみの原因となります。
骨盤は重要な役割を担っている!
骨盤は骨格の土台であり、骨盤の中には生殖器や内臓があることからも、骨盤がいかに重要な役割を果たしているのかがわかると思います。
主な骨盤の役割を確認していきましょう。
歩行時の骨盤の役割
骨盤は、歩くときの足からの衝撃を吸収し、上半身の重さを支えています。
そして、骨盤は大腿骨の結合部に位置していて、両足と胴体をつなぐ股関節とも連動し、歩行を支えています。
生殖器や内臓を守り、支える役割
先にも説明したように、骨盤の中には生殖器や内臓があります。
骨盤は生殖器や内臓を守り、下から支えているのです。
骨盤のゆがみで、内臓を支えることができなくなると、内臓は下腹部に下がってきてしまいます。
これがぽっこりおなかの原因です。
骨格の中心で上半身を支える役割
立っているとき、座っているとき、歩いているときなど、上半身を起こしているときは、常に上半身を支えなくてはいけません。
もし骨盤にゆがみやズレがあると、バランスが取れずに体重のかかり方が不均等になり、身体への負担が偏ってしまいます。
これが膝・腰・肩・首の痛みの原因になってしまいます。
赤ちゃんを守る役割
妊娠すると、赤ちゃんの入っている子宮は大きくなります。
子宮は骨盤の中にあるので、子宮が大きくなると骨盤も開いていきます。
出産まで赤ちゃんを守り、支える役割があるのです。